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「37seconds」の感想

映画
37セカンズ

この映画は2020年2月に公開、近くの横浜の映画館でも上映されていたのについ行きそびれており、そうこうしているうちにコロナ禍で休館に。
この度、Netflixで無事に観ることができました。

HIKARI監督の長編デビュー作であり、ベルリン国際映画祭パノラマ部門観客賞および国際アートシネマ連盟賞受賞作。

知ったきっかけは2020年2月21日放送のTBSラジオ アフター6ジャンクション。
映画の解説には定評のあるライムスター宇多丸さんの「週刊映画時評ムービーウォッチメン」のコーナーで紹介されていました。

下のページで音声配信中、書き起こしもご覧いただけます。

宇多丸、『37seconds』を語る!【映画評書き起こし2020.2.21放送】
  TBSラジオ『アフター6ジャンクション』の看板コーナー「週刊映画時評ムービーウォッチメン」。ライムスター宇多丸が毎週ランダムに決まった映画を自腹で鑑賞し、生放送で評論します。今週評論した映画は、『37セカンズ』(2020年2...

予告編もご紹介します。37秒にしてあるところがニクい。

37seconds 予告編(特報)

公式サイトはこちらです。

映画「37seconds」公式サイト
映画「37seconds」公式サイト

主な登場人物

貴田ユマ 生まれてすぐ37秒のあいだ息をしていなかったことが原因で障害を抱えてしまう。漫画を描いて生活しているが、あくまでもSAYAKAのゴーストライターとして。束縛のきつい母親に次第に反発していく。

貴田恭子 一人でユマを育てるシングルマザー。心配ゆえ過保護になり、どうしてもユマを子供扱いしてしまう。

SAYAKA ユマの描く漫画の表向きの作者。かわいい少女漫画家として、イベントやYouTube活動をしている。障害者の友人をサポートしながら活動していると受け取る人もいるが、ギャラの取り分をちょろまかすなど、実はユマを搾取している面が大きい。

クマ 四肢に障害がありユマと同じく車椅子だが、夜の街を自由に遊びまわっている。ユマとはラブホテルで偶然出会う。

 クマの相手をしているセックスワーカー。ユマがラブホテルで一人困っているところ見つける。クマと舞との出会いが、ユマに大きな変化をもらたらしていく。

俊哉 クマのお世話などをする介護士。ユマは家を出たあと、一時的に俊哉に面倒を見てもらう。後半、ユマが自立に向けて旅をする上で、親身になってサポートをする重要な存在。

あらすじ

生まれながらに障害を抱えるユマは、漫画家のゴーストライターとしてそれなりに生活をしています。

しかし、社会においてはもちろん、家でも他人による介助なくして普通の生活を送ることができません。そのことが段々もどかしくなり、自立したいと考えたユマは、アダルト漫画としてのデビューを画策。出版社に漫画を持ち込みます。

そこで指摘されることが、自身の「経験」の無さ。
ユマはあらゆる手を尽くして「経験」を得ようとするが、もちろんそのハードルは高い。

障害者も対応できる男娼にまでたどりつくが、最終的には失敗してラブホテルに一人取り残されるハメに。そこで、同じ障害者のクマと、クマの相手をする風俗嬢である舞と出会います。

この二人と、介護士である俊哉の出会いをきっかけにストーリーは一気に展開。トラブルを起こしたせいで閉じ込められてしまった家からの脱出、そして自身のルーツを巡る旅へと向かっていきます。

感想

主人公のユマを演じる佳山明さん自身が障害者であることが、まずすごい。

演技未経験ながらオーディションに応募し、約100人のなかから選ばれたのだそう。映画のテーマでもあるところの自立、挑戦みたいな部分とも重なり、現実と映画が混じり合っています。

危うい印象を受ける、か細い喋りかたもそうで、演技なのか素の佳山明さんなのかちょっと判断がつかない感じがして、そのためにストーリーが入って来るまでに少し時間がかかりました。

しかし映画の序盤、母子でお風呂に入るシーンで衝撃を受けます。

服を脱いで、体を洗い、湯船につかる。ただそれだけなんだけど、二人にとっての日常がどのようなものなのか、映像で突きつけられます。

障害があるのだから、「障害者らしく」家で大人しておきなさい。そう、面と向かって言う人はいません。

過保護な母親、人の手がなければ移動できない町、思い通りにいかない仕事、という現実が「障害者らしい日常」を送ることをユマに押し付けてくるのです。

親からの自立や夢の実現というのは、一人の人間として大きな課題ではないでしょうか。あるいはそんな野心的な気持ちではなくても、親の目から逃れて好きなだけダラダラしたい、とか、自分の好きにさせてくれよ、という気持ちに障害の有無は関係ないでしょう。

自立を決意するユマの姿はその意味で普遍的だし、だれしも共感できると思います。

しかし、ユマは障害者らしさという足枷を押し付けてくる大きな現実に抗わなければなりません。夜の経験、母親からの逃亡、肉親を訪ねる旅、すべてが果てしない挑戦で、見ているものをヒヤヒヤさせます。

障害者を題材とした映画というと、お決まりの感動系か、説教臭いものを想像してしまいますが、そういった枠を飛び越えた、一人の女性の成長を見せてくれる素敵な映画「37セカンズ」オススメです!

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