アメリカでおこなわれるグランドスラム大会、全米オープンが現地時間8/26(月)から始まりました。
二回戦に進出したのは錦織 圭、西岡 良仁、大坂 なおみ。
今回は全米オープン視聴のため、WOWOWを契約しました。
西岡、フラストレーションの溜まるプレーで敗退
8/29(木)
雨で一日日程がズレた西岡の二回戦、スペインのフェリシアーノ・ロペスに7-6(7)、0-6、4-6、4-6の逆転で敗退。
F・ロペスは強烈なサーブとネットプレーが得意で、要所でネットダッシュを見せてプレッシャーをかけてきました。ストローク戦でもスペインの選手らしい粘り強さがあり、特にバックハンドは8割がスライス。スピードはないけどバウンドが低く、返球に気を使うボールを多用してきました。
それに対し西岡も、球種やコースを工夫したサービスからのラリー戦で、なんとかキープを続け、何度もブレークポイントを握られながらタイブレークに持ち込み、さらにタイブレークも粘り強く戦って第一セットを取りきります。
F・ロペスは37歳という年齢に加え、この日の暑さと西岡の粘るプレーの前に、度々膝に手をやる仕草を見せていました。西岡もそれは分かっていたはずで、接戦のすえに第一セットを取った意味は非常に大きかったはずです。
ところが、第二セット、そこまでプレーのギアを上げたようには見えないロペスの前に、西岡はミスを連発。一ゲームも取れず落としてしまいます。体力面で不安がある相手に、少しでも長くプレーさせなければいけないのに、これで随分と楽にしてしまったことは間違いありません。
結局、第3、第4セットも西岡らしいテニスが復活することはありませんでした。
イライラを募らせた第3セットでは、ラケットを破壊する行為で警告まで受けてしまいます。
もちろん、緩急と心理的プレッシャーを織り交ぜ、ギリギリの体力で戦い抜いたロペスも褒められるべきでしょう。しかし、どう考えても今の西岡ならば勝てるはずの相手でした。
精神的な落ち着きを取り戻せず、自滅への道を進んでしまった西岡に、応援している側としても非常にもどかしい一戦となってしまいました。まだ23歳、伸びしろは充分。この経験を糧に、さらに強くなってほしいと思います。
大坂、磐石のテニスで3回戦へ
8/29(木)
2回戦に登場した大坂は、ポーランドのリネッテに6-2、6-4のストレートで勝利。3回戦へと駒を進めました。
この日の大坂は一回戦の不安定な戦いとは一転、文句のつけようのないテニスを見せました。
安定感のあるストロークを続け、甘い球がきたら強打で仕留める。
相手もそれなりに粘りのあるストローカーでしたが、大坂の強打には太刀打ちできません。
第二セットの立ち上がりこそ、リスクを取って攻撃してきたリネッテにブレークを許しますが、リスクを取って安定感を欠いた相手のサーブをすぐブレークバック。
打つ手をなくしたリネッテに対し、余裕さえ感じる試合展開で勝利を収めました。
次戦は、若干15歳というアメリカのガウフ。いま大注目の選手との対戦です!
錦織3回戦進出。グランドスラムは難しい
8/28(水)
錦織の2回戦、アメリカのクランを相手に6-2、4-6、6-3、7-5で勝利。追い上げる相手をなんとか振り切りました。
テニスの調子自体は悪くなかった錦織、第一セットは相手のミスも多く、危なげなくものにします。
続く第二セットも序盤は問題なく4-2とリード。しかし、この辺りからクランが何かを吹っ切ったかのようなプレーを見せはじめます。これに対し、錦織も勢いに押されるような形で4ゲーム連取を許してしまい、第二セットを落とします。
第三セット、錦織も気持ちを切り替えると、徐々にクランの思い切ったプレーにもミスが出始め、二つのブレークを取得、セットカウントを2-1とします。
これで気落ちしたのか、第四セットはクランのサービスを錦織が立て続けにブレーク。一気に5-1として、サービングフォーザマッチ。
普通に考えれば、ここから接戦になることなどありえないのだけど、ここでもまた錦織のプレーに緩みが生じてしまい、またしても4ゲームを連取され5-5に。
序盤のリードもあり、土俵際でなんとか踏ん張ることができましたが、薄氷の勝利。
万が一、第四セットを落としていたら、ほんとうにどっちに転ぶか分からない展開で、安心して見ていられたのは最初のセットだけでした。
相手はグランドスラムでシード選手と対戦しているわけですから、失うものはなにもありません。とにかく思い切って立ち向かってきます。
格下とはいえ、そんな選手たちを倒さないといけないわけですから、グランドスラムで勝ち進むのは本当に大変だと改めて感じる、そんな一戦でした。
コメント
[…] その西岡も全米オープンでは、ある意味自分より遅いボールを使ってくる相手に敗れてしまったわけですが、このあたり、実にテニスの奥深いところです。 […]